つくばと筑波山の総合情報サイト!

MENU

筑波山

つくば近隣ガイド

広告

牛久市

 茨城県牛久市は、つくば市の南東隣に位置する。旧茎崎町は、位置的にも近く経済面などでつながりが深い。 1954(昭和29)年4月1日、旧牛久町と岡田村が合併し牛久町となった。1955(昭和30)年2月10日、奥野村を編入合併。 1957(昭和32)年阿見町の一部を編入した。 1986(昭和61)年6月1日、人口増により、市制を施行した。人口は84,317人(2015年国勢調査)、面積58.88平方km。
 古くは、小田氏の一族である岡見氏が牛久沼北側に牛久城を構え本拠とした。江戸時代には、牛久藩山口氏1万5千石の城下町、そして水戸街道の宿場町、牛久宿として栄えた。 東西に幅広く、西側を常磐線と国道6号が南北に縦断、国道408号が東西に横断しているほか、圏央道の牛久・阿見インターチェンジが阿見町との境界にある。 JR牛久駅を中心に市街地が形成されている。つくば科学博の玄関口となった、万博中央駅は「ひたち野うしく駅」となり、周辺が再開発されている。 なお、牛久市の名前の由来ともなっている牛久沼は、住所では全域が隣市の龍ケ崎市。 牛久沼の名前の由来は、龍ケ崎市の金龍寺に昔話として伝わっている。 それによると、「昔、怠け者の小僧が牛になってしまい、沼に身を投げた。そこから、『牛を食う沼』、『牛食った沼』、そして『牛久沼』になった」という。
牛久沼龍ケ崎市及び つくばの河川・橋・池・沼へ。
日本遺産 日本ワイン140年史 国産ブドウで醸造する和文化の結晶
 国産ブドウを原料にして日本国内で醸造される「日本ワイン」には140年の歴史がある。 その中で重要な地位を占める牛久市と山梨県甲府市。牛久市はブドウ生産から醸造まで一貫した大規模醸造、 甲州市は地元ブドウ農家と共存繁栄を図り30ものワイナリーを誕生させたという違いはあるものの、 それぞれの地域特性を生かした日本のワイ文化構築のストーリー。2020(令和2)年6月19日認定。
 日本遺産は文化庁の認定する地域の歴史的魅力や特色を通じて我が国の文化・伝統を語るストーリーで、 それを語る上で欠かせない有形無形の文化財群を地域が主体となって総合的に整備し、国内だけでなく海外にも発信していこうというもの。
 牛久市の構成文化財群は、シャトーカミヤ旧醸造場施設3棟(旧事務室、旧発酵室、旧貯蔵庫)、牛久シャトー所蔵資料、 シャトーカミヤ旧醸造場施設醸造用具、神谷葡萄園実測図、神谷葡萄園トロッコ軌道、牛久葡萄酒・各国博覧会受賞牌、蜂印香竄葡萄酒、 蜂印香竄葡萄酒販売宣伝用ポスター、神谷稲荷神社、神谷傳兵衛墓地跡及び神谷翁記念碑。 このうちシャトーカミヤ旧醸造所施設が国指定重要文化財になっているほかはいずれも文化財としては無指定。
小川芋銭
 小川芋銭は、明治期から昭和初期にかけて活躍した日本画家。1868(慶応4)年3月11日、牛久藩士の子として江戸の牛久藩邸で生まれた。 本名は小川茂吉。廃藩置県後は牛久に戻り帰農。 農業のかたわら画業を続けた。川端龍子らと珊瑚会を結成、横山大観に認められ日本美術院同人。河童の絵を多く残しており「河童の芋銭」として知られた。 また、『牛里』の号で俳人としても活動、野口雨情らと交流があった。 1938(昭和13)年12月17日、自宅の雲魚亭で死去。
雲魚亭
 雲魚亭は、小川芋銭のアトリエ兼居宅。最晩年を同地で過ごした。2010(平成22)年6月28日、牛久市指定文化財。 現在は小川芋銭記念館として芋銭の遺品や作品のレプリカなどが展示され一般公開されている。
 1937(昭和12)年9月、芋銭夫人と長男によって新築された。木造平屋建て瓦葺き。建築面積は約94.67平方m。8畳和室が2部屋、6畳和室が2部屋、 周囲に廊下が廻らされており、外側は全面がガラス戸となっている。 9月末から住んだが、翌年1月に脳溢血で倒れ、同年12月に亡くなるまで、ここで療養した。
 雲魚亭の室内開館は土、日、祝日のみ。平日は屋外の見学のみ。 開館時間は4月〜9月が午前9時〜午後5時、10月〜3月が午前10時〜午後4時。月曜日休館。 入場料無料。無料駐車場有。
 牛久市城中町2690−3。雲魚亭の地図
雲魚亭
雲魚亭
河童の碑
 河童の碑は、雲魚亭の程近い場所に建てられており、芋銭の生前の数々の業績を讃えるため、1952(昭和27)年に芋銭の友人、 池田龍一氏が中心となって建立された。描かれている河童の絵は、八柳恭次氏が彫刻、二科展会員の中村直人氏が監修した。 正面右側の『誰識古人画龍心(だれかしるこじんがりゅうしん)』の文字は、何故河童を描くのかとの問いかけに芋銭が答えた言葉。 なお石は、東京・護国寺の境内にあった根府川のもの。彫刻も護国寺で行われたという。 2013(平成25)年4月22日、牛久市指定文化財。 無料駐車場有。
 牛久市城中町2717。河童の碑の地図
河童の碑
牛久沼を見渡す高台にある河童の碑
河童松
 カッパ松。雲魚亭の牛久沼側にある。伝説では、牛久沼に住むカッパに、村の若者が水のなかに引き込まれ、溺れて死んでしまうことが多くあった。 そこで、村一番の屈強な若者がカッパを退治することになった。ある日、この若者は水辺で昼寝をしているカッパを見つけ、取り押さえ、松にくくりつけて殺そうとした。 ところが、このカッパがあまりに泣いてわびるので、2度と悪事をしないことを約束させ離してやったという。 それ以降、牛久沼でカッパに引き込まれることは無くなったとされる。 河童松は、この時カッパを縛り付けた松という。
 牛久市城中町。河童松の地図
河童松
河童松
小川芋銭研究センター
 (平成27)年10月に閉鎖された。小川芋銭研究の中核施設として、2008(平成20)年7月1日、小川芋銭の旧宅、草汁庵で開所した。 その後事業の拡大などに伴い、2009(平成21)年6月1日、牛久市城中町1888に移転した。 芋銭関連書籍などを豊富に揃え、調査研究室・閲覧室などが設けられていた。「小川芋銭検定」などを主宰していた。
住井すゑ文学館
 部落問題について描き映画化もされた長編小説「橋のない川」で知られる女流作家、住井すゑの住んだ牛久沼畔の自宅を改修した文学館。 遺族から土地と建物の寄贈を受け牛久市が整備していた。2021(令和3)年11月3日オープン。
 住井すゑは、奈良県生まれ。同じく小説家で現在の牛久市出身の犬田卯と結婚。1935(昭和10)年、夫の実家である牛久沼畔に移り住んだ。 以降この地で執筆活動を続けた。1997(平成9)年、同地で亡くなった。享年95。
 文学館は、展示棟、抱樸舎(ほうぼくしゃ)、管理棟からなる。展示棟は、自宅離れで橋のない川などを執筆した書斎だった場所。 改修を行い原稿はじめ蔵書や愛用品が展示されている。また抱樸舎は、もともと住井が平等思想などの問題についての学習会や交流の場とした 場所で、多目的ホールとして活用される。管理棟は旧自宅で非公開。
 開館時間は午前9時から午後4時30分(最終入館は午後4時)。休館日は月曜日。 展示棟見学のみ有料。入場料は一般100円、高校生以下無料。
 牛久市城中町77。住井すゑ文学館の地図
住井すゑ文学館
住井すゑ文学館外観
牛久大仏
 最も牛久で有名といっていいのが牛久大仏。テレビにもたびたび登場している。 全高120m(像本体100m・台座20m)の大仏で、ギネスブックも公認する青銅製仏像では高さ世界一を誇る。
 正式名称は牛久阿弥陀大佛。浄土真宗東本願寺派(本山:東京都台東区浅草・東本願寺)の霊園「牛久浄苑」内に造られている。 東本願寺の本尊、阿弥陀如来像のスケールモデル。茨城県が同宗開祖、親鸞聖人ゆかりの地であることから建立されたという。 東大寺盧舎那仏像(奈良の大仏)が手の平に乗り、米国・ニューヨークの自由の女神像の約3倍と、他の像と比べて圧倒的な大きさを誇る。 各部分の主なパーツの大きさは、顔の長さ20m、目の長さ2.5m、耳の長さ10m、左手のひら18m、人差し指7mなどとなっている。
 1989(平成元)年に着工、1993(平成5)年に完成した。施工は川田工業株式会社。 鉄骨の構造物の表面に、6000分割の青銅のパーツを貼り付けて作られている。 内部に入ることができ、1階は光の世界、2階知恩報徳の世界、3階蓮華蔵世界、4・5階霊鷲山の間と名づけられた写経などが出来る施設がある。 地上85mに展望台がありエレベーターで昇る事が出来る。大仏周辺は、四季折々の花に彩られた庭園があり、極楽浄土がイメージされている。 また、小動物公園がある。
 御朱印有。大仏を表紙に描いたオリジナル御朱印帳もある。なお御朱印は複数ある。 寺院の御朱印については御朱印・寺院も参照。
 拝観料は大人800円、子供400円、庭園のみの拝観大人500円、子供300円。
 牛久市久野町2083。牛久大仏の地図
牛久大仏
世界一の牛久大仏
牛久大仏御朱印光雲無碍 牛久大仏御朱印慈光 牛久大仏御朱印無碍光 牛久大仏御朱印南無阿弥陀仏
牛久大仏御朱印「光雲無碍」(左)、同じく「慈光」(中左)、同じく「無碍光」(中右)、同じく「南無阿弥陀仏」(右)
牛久大仏御朱印帳青表紙 牛久大仏御朱印帳青裏表紙 牛久大仏御朱印帳白表紙 牛久大仏御朱印帳白裏表紙
オリジナル御朱印帳青バージョン表紙(左)、同じく裏表紙(中左)、 オリジナル御朱印帳白バージョン表紙(中右)、同じく裏表紙(右)
牛久大仏修正会 しゅうしょうえ
 牛久大仏で12月31日夜間から正月三が日に行われる。特に年越には大仏のライトアップと花火を実施。 カウントダウンは最後の6秒を「南・無・阿・弥・陀・仏」で数える。 なお、正月三が日は、大仏胎内3階まで、拝観が無料となる。また、通常の駐車場に加え臨時の駐車場も設けられる(いずれも無料)。
牛久大仏花火 牛久大仏ライトアップ
牛久大仏と年越花火(左)、ライトアップされた牛久大仏(右)
牛久大仏万燈会 まんとうえ
 牛久大仏で毎年8月15日に開催される。大仏と花火の競演で知られるが、お盆の追悼法要で、大仏前の庭園には、数多くの「燈籠」が灯される。 午後7時から奉納花火が打ち上げられるほか、午後8時からは万燈会のメイン行事である万燈行列とお盆法要が執り行われる。 特に法要中は大仏がライトアップされ、法要の最後をスターマインの花火が飾る。 このほか、多くの露店が参道に出店するほか、ステージでは「牛久かっぱ太鼓」などが披露される。 なお、午後5時30分からは拝観が無料となる。また、通常の駐車場に加え臨時の駐車場も設けられる(いずれも無料)。
牛久大仏花火
牛久大仏と奉納花火
牛久大仏ライトアップ緑 牛久大仏ライトアップ赤
ライトアップされた牛久大仏(左)、同じく赤くライトアップされた牛久大仏(右)
牛久大仏と桜
 牛久大仏周辺には桜が多く植えられており、大仏様と桜のコラボも見ることができる。
牛久大仏桜
牛久大仏と桜
牛久シャトー
 旧シャトーカミヤ。2017(平成29)年9月1日、シャトーカミヤから牛久シャトーに正式名称を変更した。 1936(明治36)年に完成した日本で最初の本格的ワイン醸造場。ヨーロッパの古城を思わせる異国情緒 たっぷりの赤レンガ造りの本館がシンボルで2008(平成20)年、国の重要文化財に指定されている。
 創始者の神谷傳兵衛は、「日本人の飲むぶどう酒は日本人の手で造り出さねばならない」との思いから 日本人の味覚にあったワイン製造に乗り出した。そのため牛久シャトーのワインは、日本人に好まれるすっきりとした飲みやすいテイストで、 お土産や贈り物の定番として人気がある。6万平方mもある敷地内は、四季折々の豊かな自然に恵まれている。 園内には、ワインや料理が楽しめるレストランがあり、豊かな自然を満喫しながらワインと料理を楽しむことが出来る。
 牛久市中央3−20−1。牛久シャトーの地図
牛久シャトー 牛久シャトーサンクンガーデン
牛久シャトー本館(左)、サンクンガーデン、奥は神谷傳兵衛記念館(右)
牛久シャトーの桜
 敷地内には多くの桜が植えられており、花の時期には桜まつりも開催され、多くの人でにぎわう。 また、まつり期間中は夜間の桜ライトアップも実施され、夜桜を楽しむこともできる。
牛久シャトー桜
牛久シャトー入口付近の桜
牛久シャトーの河津桜
 牛久シャトー正面に1本だけある河津桜。
牛久シャトー河津桜
牛久シャトー入口にある河津桜
牛久シャトーのライトアップとイルミネーション
 牛久シャトーでは、本館のライトアップに加え12月から2月中旬にかけて本館前や園内各所でイルミネーションが点灯する。 イルミネーションを見ながら、ワインをはじめとする飲食が楽しめる。
牛久シャトーライトアップ
牛久シャトー本館のライトアップとイルミネーション
ポケットファームどきどきつくば牛久店
 JA全農いばらき(全農茨城県本部)直営の農畜産物直売所兼レストラン。2010(平成22)年10月2日オープン。 東京ドームと同じ広さの広大な敷地に広々とした直売所が特徴。 地元生産者による採れたて野菜、茨城県産のブランド豚ローズポーク、どきどきオリジナルの手作りソーセージなどを販売。また、体験農園などもある。 営業時間は午前10時〜午後6時。水曜日定休。無料駐車場約350台。
 レストランはビュッフェスタイルで、森の家庭料理レストランと名づけられている。地元の食材を使ったメニューが特徴で毎日60〜70種類提供する。 ドリンクも約20種類ある。営業時間は午前11時30分〜午後3時。大人1800円、シニア(70歳以上)1500円、小学生1100円、 4歳以上700円、3歳以下300円。
 牛久市猪子町967−1。ポケットファームどきどきつくば牛久店の地図
ポケットファームどきどきつくば牛久店
ポケットファームどきどきつくば牛久店
牛久自然観察の森
 人と森とが関わり合って育つ里山を再現した自然観察フィールド。カワセミの池、シイの森、ヒグラシの林、フクロウの森、アカネズミの森、タケノコの林、 ウグイスの林、オトシブミ野林、コブナの流れ、タマムシの林、コムラサキの丘、ノウサギの丘、コジュケイの林など、特徴的なフィールドを数多く配置。 観察舎、ネイチャーセンターなども整備され、森の中を散策しながら、野鳥や昆虫、小動物などをまじかに観察できる。 入園無料。
 牛久市結束町489−1。牛久自然観察の森の地図
カワセミの池
森の中に広がるカワセミの池
観察の森入口 ネーチャーセンター
牛久自然観察の森入口(左)、ネーチャーセンター(右)
ノウサギの丘 ハイド
観察舎のあるノウサギの丘(左)、野鳥観察場所にあるハイド(右)
牛久自然観察の森の梅
 牛久自然観察の森の駐車場脇に梅林がある。
牛久自然観察の森梅
牛久自然観察の森の梅林
牛久市観光アヤメ園
 約5千平方mの敷地に、約200品種、約1万本のアヤメがある。稲荷川沿いの池を中心に整備されており、紫や白、黄色の花を咲かせる。 6月初旬から開花し、見ごろは6月中旬。園内の池には、スイレンの緑の葉が一面に生い茂り、白やピンクに色づいた花を咲かせている。池の中心の島には藤棚も作られている。
 また、同じく6月中旬からは稲荷川の土手沿いに植えられたアジサイも見ごろを迎える。入場無料。駐車場有り。
 牛久市城中町2831−2。牛久市観光アヤメ園の地図
観光アヤメ園 観光アヤメ
牛久市観光アヤメ園全景(左)、アヤメ(右)
牛久市観光アヤメ園の桜
 アヤメ園の外周や駐車場に桜がある。
観光アヤメ園桜
牛久市観光アヤメ園の桜
牛久市観光アヤメ園の彼岸花
 初秋にはアヤメ園の外周や畦道脇に多くの彼岸花が鮮やかな赤色の花をつける。
観光アヤメ園彼岸花 観光アヤメ園彼岸花畔
牛久市観光アヤメ園の彼岸花(左)、同じくアヤメ園畔に咲く彼岸花(右)
稲荷川外堤の桜並木
 牛久沼に注ぐ稲荷川の右岸外堤、およそ1kmに渡ってある桜並木。牛久市観光アヤメ園近くにある。
 牛久市新地町。稲荷川外堤の桜並木の地図
稲荷川外堤桜
稲荷川外堤の桜並木
牛久沼かっぱの小径
 牛久市観光アヤメ園から牛久沼沿い牛久城址まで、約1kmにわたってある遊歩道。途中約127mの木道も整備されている。 また、雲魚亭への脇道などもある。自然の中で植物や野鳥の観察が出来る。2012(平成24)年3月完成。
牛久沼かっぱの小径木道
木道も整備されている牛久沼かっぱの小径
牛久沼かっぱの小径アヤメ園近く 牛久沼かっぱの小径沼風景
牛久市観光アヤメ園近くの牛久沼かっぱの小径(左)、同じく牛久沼かっぱの小径からの牛久沼の風景(右)
かっぱの里うしくのひなまつり
 2月中旬から3月3日まで、牛久市中央生涯学習センターで開催されている。 つるし雛を中心に様々な創作雛人形が展示されている。
 牛久市柏田町1606−1。牛久市中央生涯学習センターの地図
うしくのひなまつり
うしくのひなまつりの雛人形の展示
うしくのひなまつり宮沢賢治 うしくのひなまつりつるし雛
うしくのひなまつり、宮沢賢治の世界を展開した展示(左)、同じくつるし雛(右)
観音寺
 威徳山福聚院観音寺。本尊に十一面観音を祀る天台宗の古刹。自然豊かな寺で、境内のアジサイは有名。 花曼荼羅の寺として知られる。 創建は鎌倉時代、1226(嘉禄2)年の建立とされているが詳しくは不明。領主の土岐氏、芦名氏、内藤氏、 そして江戸時代には譜代大名の久世氏の支配と庇護を受けてきた。 本堂は一重の寄せ棟造りで茨城県指定文化財。造られた年代は不明だが、江戸時代に大規模な改修が行われた記録がある。 また、仁王門や本尊などが茨城県の文化財に指定されている。 なお、国立歴史民俗博物館によって、炭素14年代測定法による、本堂の時代推定が行われている。 それによると、本堂は鎌倉時代に建立された可能性が高いことが証明されている。
 1990(平成2)年から1993(平成5)年にかけて地元の研究者によって植物の調査が行われた。 それによると樹木は51科140種、草本は95科362種あったという。 詳細は『み仏をめぐる植物たち−牛久観音寺・花曼荼羅の世界』(須田直之著、筑波書林刊)で紹介されている。
 牛久市久野町2976。観音寺の地図
観音寺本堂
観音寺本堂
観音寺仁王門 観音寺の銀杏
観音寺仁王門(左)と銀杏(右)
観音寺の紅葉
 境内の多くの木々が紅葉するが、市民の木にも指定されている銀杏がその存在感を示す。
観音寺紅葉
観音寺の紅葉
願名寺
 奥雲山龍池院願名寺。時宗。1280(弘安3)年、宗祖一遍上人の開創と伝えられる。本堂は1784(天明4)年の再建。 本尊の木造阿弥陀如来坐像は、鎌倉時代初期の作とされ茨城県指定文化財。
 牛久市奥原町2414。願名寺の地図
願名寺本堂 願名寺山門
願名寺本堂(左)、山門(右)
得月院
 山号は稲荷山。1600年ごろの開基と伝えられるが詳しくは不明。小川芋銭の墓がある。現在の本堂は大正時代に再建されたもの。 なお、現在の本堂の扁額「得月禅院」は小川芋銭の奉納による。
 境内には牛久市指定天然記念物の榧の木がある。樹齢は推定で500年を超えているが、今でも元気な姿を見せている。 また、同じく牛久市指定天然記念物の椎の木があったが、枯れたことにより伐採されてしまった。
 牛久市城中町258。得月院の地図
得月院
得月院の山門
柏田神社
 創建は、807(大同2)年、鹿島神宮の分霊を勧請した。祭神は武甕槌命、経津之命、天児屋根命。 御神体は、十一面観音、阿弥陀如来、薬師如来の銅仏三躯の懸仏という。周囲には豊かな森が残されている。 長禄年間(1457〜60年)、天候不順が続いたことから、将軍足利義政の家臣、川司孝信が1460(長禄4)年、祠を建てて懸仏を祀り、天候回復を祈願したとされる。 社殿は1987(昭和62)年5月4日の不審火で焼失。1989(平成元)年4月5日再建した。
 牛久市柏田町1421。柏田神社の地図
柏田神社
柏田神社
柏田神社本殿 柏田神社拝殿
柏田神社本殿(左)と拝殿(右)
明治天皇牛久行在所跡
 1884(明治17)年12月、女化原(現在の牛久市女化町)で行われた近衛砲兵大隊演習天覧のため、明治天皇が牛久に行幸した際、その宿泊所となった旧家。 旧水戸街道沿いにある。1933(昭和8)年11月、史跡となり、それを記念した「明治天皇牛久行在所(あんざいしょ)跡」の碑が、1935(昭和10)年3月家の前に建立された。 なお史跡指定は、1948(昭和23)年6月29日、他の全国にある明治天皇史跡(聖跡)とともに解除されている。
 牛久市牛久町。明治天皇牛久行在所跡の地図
明治天皇牛久行在所跡
明治天皇牛久行在所跡
正源寺
 瑞雲山正源寺。曹洞宗の寺。旧水戸街道沿いにある。テレビドラマの鬼平犯科帳「雲竜剣」で、牛久宿の正源寺として登場する。
 安土桃山時代、由良国繁が建立した7観音8薬師のひとつ。1592(文禄元)年4月18日、入仏式が行われた。 当初、久宝山正源寺だったが、江戸時代、牛久藩2代藩主、山口弘隆公の時代に瑞雲山に改められた。 もともと本尊は、馬頭厄除観音だったが、江戸時代に釈迦如来坐像を本尊とした。 また、本尊の馬頭厄除観音は山門脇にある観音堂に祀られていたが、江戸時代、牛久宿が度々大火に見舞われたことから、本尊を本堂に移し、その後に火伏の秋葉三尺房を祀って秋葉堂とした。 その後馬頭厄除観音は、別院の牛久観音に移されている(下記参照)。
 2013(平成25)年6月1日、本堂の落慶法要が行われた。
 牛久市牛久町115。正源寺の地図
本堂
正源寺本堂
山門 秋葉堂
正源寺山門、その前に仁王像が祀られている(左)、山門脇にある秋葉堂(右)
正源寺別院
 牛久観音。正源寺の本尊だった馬頭厄除観音を祀る。 1972(昭和47)年、聖観音の寄贈があり、それを契機として観音堂を建立、馬頭厄除観音、聖観音、さらに慈母(子育、水子)観音を勧請、三観音とした。 1982(昭和57)年3月18日、入仏落慶大法要を行った。
 牛久市刈谷町。牛久観音の地図
牛久観音
牛久観音
薬師寺
 田宮山(たくうさん)薬師寺。真言宗豊山派。本尊は薬師如来。816(弘仁7)年、徳一和尚により開山。 戦国時代、牛久城主、由良国繁によって定められた七観音八薬師の一つとして信仰を集めた。 江戸時代末から無住となり寺が荒廃したが昭和の中頃から復興し「お目覚め薬師さま」と呼ばれている。
 境内になる鐘楼には800貫という大きな梵鐘「開運の鐘」があり、除夜の鐘などでつかれる。 鐘楼は1996(平成8)年8月8日上棟、同年12月8日完成。 本堂は2007(平成19)年11月完成。 毎年8月13日には盆綱行事として檀家の子供たちによる「蛇祭り」が行われている。
 牛久市田宮町248。薬師寺の地図
薬師寺本堂
薬師寺本堂
薬師寺鐘楼 薬師寺大師堂
薬師寺鐘楼(左)、薬師寺大師堂(右)
田宮山薬師寺参道
 薬師寺参道の杉並木。牛久市指定天然記念物。樹高約40mの大きな杉が現在では参道の片側、数本ではあるが並木となっている。
 江戸時代まで神仏習合の時代、鎮守の森を兼ねていたことから、かつては延長約150m、100本ほどの杉並木だった。
薬師寺参道
薬師寺参道杉並木
薬師寺の桜
 本堂前はじめ境内に多くの桜がある。
薬師寺桜
薬師寺本堂前の桜
東林寺
 福寿山東林寺。曹洞宗。室町時代中期、牛久城主だった岡見氏の開基とされる。 その後岡見氏の滅亡とともに寺も衰退するが、牛久に入った由良氏によって太田山金龍寺として再建。 その後、1741(寛保元)年、牛久藩主の山口氏が東林寺に戻し、中興開山した。
 牛久市新地町。東林寺の地図
東林寺
東林寺
東林寺の桜
 東林寺入口に大きな桜がある。また本堂裏にもある。
東林寺桜
東林寺入口の桜
岡見八坂神社の桜
 岡見八坂神社には道路沿いに桜がある。
 牛久市岡見町。岡見八坂神社の地図
岡見八坂神社桜
岡見八坂神社の桜
メタセコイアの並木道
 ひたち野うしく駅東口の駅前通り「ひたち野ひがし通り」と同じく西口の駅前通りでひたち野みずべ公園に至る「みずべ通り」がメタセコイアの並木道になっている。 秋にはきれいな紅葉を見せる。なお通りの名称は2012(平成24)年3月決定。
 牛久市ひたち野西。みずべ通りの地図
 牛久市ひたち野東。ひたち野ひがし通りの地図
メタセコイアの並木道
ひたち野ひがし通り、秋のメタセコイア
中根一里塚
 水戸街道の一里塚。日本橋から17番目。国道6号沿いにあり、牛久市と土浦市の境にある。道の反対側に残る一里塚は土浦市側にあり、荒川沖一里塚と呼ばれている。 私有地だったが、1986(昭和61)年、所有者から牛久市が寄贈を受けた。
 牛久市中根。中根一里塚の地図
中根一里塚
中根一里塚
牛久駅
 JR常磐線の駅。牛久市の中心駅で西口と東口がある。西口のバスターミナルからはつくば市内へのバス路線がある。 1896(明治29)年12月25日、日本鉄道土浦線の駅として開業。1984(昭和59)年7月、現在の橋上駅舎完成。
 牛久市牛久町282。牛久駅の地図
牛久駅西口 牛久駅東口
牛久駅西口(左)、同じく東口(右)
ひたち野うしく駅
 JR常磐線の駅。1985(昭和60)年に現在のつくば市で開催された科学万博期間中、臨時駅として開設されたのが最初。 その後閉鎖されていたが、1998(平成10)年3月14日、常設駅としてオープンした。1999(平成11)年、関東の駅100選。
 ひたち野うしく駅、万博中央駅の詳細については科学万博つくば'85へ。
 牛久市ひたち野西3。ひたち野うしく駅の地図
ひたち野うしく駅東口 ひたち野うしく駅西口
ひたち野うしく駅東口(左)、同じく西口(右)
ブリアントヴィルうしく
 JR常磐線牛久駅周辺で行われているイルミネーション。12月上旬から2月中旬まで。ブリアントヴィルは、フランス語で「輝きの街」という意味。
ブリアントヴィルうしく牛久駅東口入口
牛久駅東口入口のイルミネーション
ブリアントヴィルうしく牛久駅東口 ブリアントヴィルうしく牛久駅東口ドーム
牛久駅東口のイルミネーション(左)、同じく東口のイルミネーション(右)
ひたち野うしくウインターイルミネーション
 ひたち野うしく駅周辺で行われているイルミネーション。11月中旬から2月末まで。
ひたち野うしくウインターイルミネーション
ひたち野うしく駅東口周辺道路の街路樹に飾られたイルミネーション
ひたち野みずべ公園
 ひたち野うしく駅西口前にある公園。調整池を中心に広々とした公園。水の広場や水上デッキ、円形広場、遺跡保存広場、筑波見台などがある。 ひたち野うしく駅西口を発着点にいばらきヘルスロード「ひたち野みずべ公園散策路」となっている。延長2.61km。駅をスタートし、公園の外周を一周する。所要時間は約40分。
 牛久市ひたち野西1−20。ひたち野みずべ公園の地図
ひたち野みずべ公園 ひたち野みずべ公園
ひたち野みずべ公園調整池(左)、東側円形広場側エントランス(右)
ひたち野さくら公園
 面積約22350平方m。南北に長くその名の通り桜が公園内で並木を作る。
 牛久市ひたち野東5−32。ひたち野さくら公園の地図
ひたち野さくら公園
ひたち野さくら公園
ひたち野さくら公園の桜
 約100本の桜並木が公園内にある。
ひたち野さくら公園桜
ひたち野さくら公園の桜並木
上池親水公園せせらぎの里
 湿性植物園と池を中心にした自然公園。1992(平成4)年開園。面積は約2ha。 東西約300m、南北は約50〜100m。多くの動植物を観察することができる。
 牛久市下根町1315,岡見町2072。上池親水公園せせらぎの里の地図
上池親水公園
上池親水公園湿性植物園
田宮西近隣公園
 この地にあった自然の谷津地形を生かした自然豊かな公園。面積は約41000平方m。 公園の中央に雨水調整を兼ねる大きな池が造成されており、その周辺にある樹木とともに季節の移り変わりを体感できる。
 牛久市田宮町。田宮西近隣公園の地図
田宮西近隣公園
遊歩道から調整池を望む
牛久市中央図書館
 蔵書数は約32万冊。郷土資料には小川芋銭コーナーがあり、貴重な資料の展示もある。 牛久市立図書館は1978(昭和53)年、当時の牛久町役場分庁舎の1室に開館。その後数度移転し、1993(平成3)年4月、中央図書館完成。 現在、中央図書館のほか分館(図書室)が5カ所にある。
 開館時間は午前9時〜午後9時。毎月第2、第4月曜日休館(祝日の場合は翌日)。年末年始及び特別整理期間休館。
 牛久市柏田町3304−1。牛久市中央図書館の地図
牛久市中央図書館
牛久市中央図書館
熊野神社 小坂
 小坂熊野神社。創建は1457(長禄元)年、熊野本宮大社から分霊を勧請したのがはじまりとされる。 1729(享保14)年4月11日に再建された。祭神は熊野加夫呂岐(くまのかぶろぎ)、奇御気野命(くしみけぬのみこと)、 速玉之男命(はやたまのおのみこと)、事解之男命(ことさかのおのみこと)、伊邪那美命(いざなみのみこと)。 旧村社。1908(明治41)年に愛宕社、厳島社、天満神社を合祀した。 境内に1740(元文5)年の青面金剛像(しょうめんこんごうぞう)がある。
 御朱印有。ただし宮司が常駐していないため、SNSで予告の上、不定期で頒布を行っている。 通常御朱印のほか、月替わりなど限定御朱印多数あり。
 牛久市小坂町2265。熊野神社・小坂の地図
小坂熊野神社 小坂熊野神社御朱印
小坂熊野神社拝殿(左)、御朱印(右)
宝積寺の銀杏
 本堂前に大きな銀杏がある。
 牛久市岡見町1723。宝積寺の地図
宝積寺銀杏
宝積寺本堂前の銀杏
牛久市役所の銀杏
 牛久市役所周囲及び隣接する公園などに植えられている銀杏の紅葉。
 牛久市中央3−15−1。牛久市役所の地図
牛久市役所銀杏
牛久市役所前の銀杏
蛇喰古墳
 古墳時代後期の前方後円墳。全長約45m、牛久市内では最も大規模。現在は住宅地の一角にあるが、 もとはこのあたりはシャトーカミヤの創設者、神谷伝兵衛による神谷葡萄園があった。 前方後円墳上に祀ってある稲荷神社は、伝兵衛の出身地、愛知県の豊川稲荷から勧請したもの。
 牛久市神谷2−21。蛇喰古墳の地図
蛇喰古墳
蛇喰古墳
蛇喰稲荷 蛇喰鳥居
蛇喰古墳上にある稲荷神社(左)と鳥居(右)
copyright © 2007-2024 つくば新聞 by tsukubapress.com all rights reserved.